ドイツの大学に入るためには、科目によって異なりますが、難易度が高くてもC1~2ぐらいのレベルが必要でしょう。
では実際に大学の授業についていくためにはどれぐらいのレベルのドイツ語が必要なのでしょうか?
もちろん科目によって違いますが、ドイツ語ネイティブの学生と机を並べて、彼らと同じように筆記試験や口頭発表、卒論を書くためには、かなりのレベルのドイツ語が要求されます。
もちろん卒論であれば、まだ時間はありますが、入学すると、すぐに講義やゼミをとる必要があります。
講義も先生によって聞き取り易かったり、早口だったりします。そのため、講義でノートをとるというのは、最初にぶつかる壁かもしれません。
ゼミであれば、口頭での発表を要求される場合もあります。口頭発表に慣れていない場合は、精神的なプレッシャーとなるでしょう。
いずれの場合も、Cどころか、D、E、Fぐらいのレベルが必要となります。
もちろん最初からそのレベルは無理なので、Cぐらいのレベルしかないのに、Fレベルを要求されているというつらい状況が初めの数学期は続くと考えていいでしょう。
問題は、その間に感じる精神的な圧迫感や劣等感です。
多くの留学生は、途中で学業を放棄してしまいます。その理由の一つがやはり、このような「つらさ」にあります。加えて、留学生は孤立しがちです。
なかなか現地のドイツ人の友達はできず、できる友達といえば、外人ぐらいでしょう。といっても、外人であっても見つけられるのであれば、友達を作りましょう。
話せる相手がいるというだけで、精神的な状態は全く異なります。
つまり、結局ドイツの大学で通用するドイツ語レベルとは、A1~C2という通常のスケールを大幅に超える場所に存在しています。
入学当初から、そのレベルに対応できることはほぼ無理です。ゆっくりと焦らずに、かつあきらめずにいれば、少しずつそのレベルにまで到達するでしょう。